FILE10:グラジオラス

 

来生 「ついに観察記録も10回目だな。そろそろ村下君もベテラン園芸師に成長して欲しいものだが...」
村下 「ううっ、すみません(汗)いつもトラブル続きで...でも今回は違いますよ!!」
来生 「ほほぅ...大した自信だな、村下君。で、今回の素材は何かね?」
村下 「今回は初の春植え球根物、『グラジオラス』です!!」
来生 「『グラジオラス』か...以前にやった『アイリス』と同じアヤメ科の花だな」
村下 「実はこの『グラジオラス』、小学校の頃に育てた事があって、その時はちゃんと花が咲いたんですよ」
来生 「なるほど、それで自信があるという訳かね...だが、そう上手くいくかな?」
村下 「んも〜。不吉な事言わないで下さいよ、博士(汗)」
来生 「それでは、早速行ってみようか」

 

4月14日
来生 「さて、準備は出来たかね、村下君?」
村下 「そりゃもうバッチリですよ。例によって鉢底土を敷いて、プランターの土を入れておきました」
来生 「ここまでは、いつも完璧だな。で、今回使用する球根は?」
村下 「ホームセンター用品でお馴染みのアイリス・オーヤマのオリジナル球根を買って来ました。色は黄、オレンジ、赤、紫の四色です」[写真1A]
来生 「ん?...この左下の紫の球根は少し小さすぎないかね?妙に軽いし...」
村下 「え!?...そうですかね?多分、大丈夫ですよ」
来生 「う〜む...まあ、村下君がそう言うならいいのだが...」
村下 「さて、ちゃんと土を被せて...と。後は芽が出るのを待つだけです」[写真1B]

 

4月29日
村下 「見てください、博士。もう芽が出始めましたよ」[写真2]
来生 「うむ、さすがに早いな。しかも1つの球根から2つも芽が出ている物もあるようだな」
村下 「そうなんですよ。これは今回は上手く行きそうですよ。
ただ...」
来生 「どうしたんだね村下君?ん...右上の黄色の球根がまだ芽が出てないようだが...」
村下 「いえ、違うんです。実はプランターを逆に置いているので、右上は前回指摘された紫の球根なんです(汗)」
来生 「そうか...思った通り、今回の難点は紫の球根だったようだな。次回もまだ芽が出ないようなら、何らかの対策を立てなければな...」
村下 「ううっ...分かりました」

 

5月3日
来生 「さて、村下君。『グラジオラス』の芽は全部出たかね?」
村下 「そ、それが...例の紫の球根がまだ出てないんです(汗)」
来生 「やはりそうか...では、新しい球根を替わりに植えてみようか」
村下 「ええっ!?もう諦めるんですか?(汗)」
来生 「あまり植え替えが遅いと、花が咲く時期がずれてしまうからな」
村下 「なるほど、それもそうですね。でも、替わりの球根なんてありませんけど...」
来生 「ふふふ。こんな事もあろうかと、私が既に買って来ているぞ。色は同じ紫だ。これを使いたまえ」[写真3A]
村下 「よ、用意周到ですね博士(汗)」
来生 「おっと、その前に古い方の球根を掘り出しておかねばな。...よし、これでいいだろう。見たまえ村下君、古い方の球根は中身がスカスカで根も全く生えていないぞ」[写真3B下]
村下 「ああっ!?本当ですね。これじゃ、いつまで経っても芽が出ないのも当然です(汗)」
来生 「それでは、替わりに新しい球根を植えるんだ」
村下 「分かりました...これでよし。これで完璧ですね」
来生 「まあ、まだ色々と問題が出て来るかもしれないがな」
村下 「そんなぁ〜(汗)」

 

5月20日
来生 「村下君。前回、植え替えた球根の具合はどうだね?」
村下 「今回はバッチリですよ。もうこんなに葉が伸びてます」[写真4A]
来生 「よし、上手くいったようだな。むっ!!これは...」
村下 「あ、それは一つの球根から二つ芽が出てるんですよ」[写真4B]
来生 「それもだが...こちらに至っては一つの球根から四つの芽が出ているな」
[写真4C]
村下 「その通りですけど。でも、いいじゃないですか。その分いっぱい花が咲きますし」
来生 「だが栄養分が分散してしまい、個々の株が小さくなってしまうかも知れないぞ」
村下 「う〜ん...だからといって、切ったりするのもちょっと...」
来生 「村下君がそう言うなら、このままにしておくか」
村下 「いいんですか博士?」
来生 「君が自分で決めたことだから、止めはしないよ」
村下 「そう言われると不安だなぁ...(汗)」

 

5月25日
村下 「きゃあああっ!?大変です博士!!」
来生 「むうっ!?どうした村下君、何事かね」
村下 「これを見て下さい。『グラジオラス』の株が倒れてしまいましたぁ(汗)」[写真5A]
来生 「確かにこれは一大事だ。おそらく球根の埋め方が浅かったため、葉の重さに耐え切れずに倒れてしまったのだな」
村下 「どうしましょう博士?(汗)」
来生 「とりあえず、真っ直ぐに直して隙間に新しい土を入れよう」
村下 「えっと...これでいいですか?」[写真5B]
来生 「うむ。だが、一度倒れた株は癖がついてしまうので、何らかの対策を考えねばな...」
村下 「そうですね、何とかしなきゃ(汗)」

 

6月15日
来生 「おや?...台風が近づいているせいか、風が強いな。村下君、『グラジオラス』は大丈夫かね?」
村下 「はっ、そう言えば!?(汗)早速見に行きましょう!!」
........
村下 「ああっ!?こ、これはっ(汗)」[写真6A]
来生 「う〜む、強風の影響で個々の株がかなり痛んでしまったようだな...」
村下 「うわ〜、前回補強した株もこんなになってますよ(汗)」[写真6B]
注)プランターの位置を引っくり返したので左下から右上になってます。
来生 「これはいかんな。とりあえず今晩は屋内に入れて強風の影響を受けないようにせねばな」
村下 「そ、そうですね。早速移動させます。」
来生 「さて...これからどうしたものかな...」

 

7月6日
村下 「博士、またもや台風の影響で風が吹き荒れてますよ。何だかまた嫌な予感が...(汗)」
来生 「うむ、今回は更に風が強いな。早くプランターを屋内に避難させた方がいいだろう」
村下 「わ、分かりました...きゃあああっ!?」
来生 「ど、どうしたのだね、村下君!?」
村下 「ほとんどの株が倒れてしまいましたぁ!!(汗)」[写真7]
来生 「むうう、これはマズいな...何とか明日までに応急処置をしておこう」

 

7月7日
来生 「そんな訳で行った応急処置がこれだ」[写真8A]
村下 「なるほど、支柱を立てて薄いビニールロープで株を固定したんですね。でも、こんな事したら葉が痛むんじゃ...」
来生 「まあ、その通りだが...こうでもしないと、また倒れてしまうからな。根元も痛んでしまっているし、仕方無いだろう」
村下 「そうですか(汗)...ん、これは!?」[写真8B]
来生 「気付いたようだな、村下君。どうやら蕾はちゃんと出てきているようだ」
村下 「良かったぁ、これで花が咲きますね」
来生 「うむ、だが株が痛んでいるので油断は出来ないぞ」
村下 「そ、そんなぁ...(汗)」

 

7月13日
村下 「博士、何とか花が咲きましたよ!!」
来生 「うむ、黄色とオレンジの株は無事咲いたようだな」[写真9A・B]
村下 「これで、一安心ですよね」
来生 「いや。どうも今まで根元に負担がかかっていたので、根元の損傷が激しいようだ。これは他の株には花が付かないかもしれないな」
村下 「え〜っ!?そうなんですか?(汗)」
来生 「まあ、もうしばらく様子を見てみるか」

 

7月17日
来生 「さて。様子はどうかね、村下君?」
村下 「それが...前回咲いた花がもう萎んでしまいました(汗)」[写真10A・B]
来生 「う〜む...これらの株もかなり痛んでいたようだな」
村下 「あ、でも紫色のは咲いたんですよ」[写真10C]
来生 「しかし、他の株は蕾すら付いてないようだな」
村下 「ううっ、確かに...」
来生 「まあ、このまま咲かなければ、今回は終了にしようか」
村下 「そうですね(汗)分かりました...」

 

8月4日
村下 「博士〜、やっぱりダメでした。全滅ですよ。花も全部枯れてしまいました(汗)」[写真11]
来生 「やはり、度重なる転倒で株が痛んでしまったようだな。まあ、仕方無いだろう」
村下 「もう花も咲かないでしょうねぇ...(汗)」
来生 「まあ、そう落ち込むな村下君。だが約束通り『グラジオラス編』は終了だな」
村下 「ううっ...分かりました。トホホ(汗)」

村下 「6株もあって、咲いたのは3株だけだなんて...(汗)」
来生 「村下君が自信満々で始めた今シリーズだが、一筋縄では行かなかったな」
村下 「そ、それは言わないで下さいよ(汗)」
来生 「まあ、全く花が咲かなかった訳ではないからな。まあ、次からは自分を過信せずに、慎重に栽培するべきだな」
村下 「分かりました(汗)次回はもっと丁寧にやりますので皆さんも見捨てないで下さいね」
来生 「うむ。という訳で次回もお楽しみに」

 

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