FILE2:サヤエンドウ

 

来生 「さて、ハツカダイコン編も無事終了し、ますます大好評のこのコーナーだが...」
村下 「そうかなぁ?掲示板とか見ても、それほど評判がいいようには思えないんですけど...」
来生 「な、なにを言うんだ村下君。ここは我が研究室のメインコーナーなんだぞ。評判が悪い訳が...」
村下 「うーん。まあ評判はともかく、植物を育てるのは楽しいから、あたしはこのコーナー好きですよ」
来生 「おおっ、さすがは村下君。で、早速だが第2回目の植物はサヤエンドウ(早生種)に決定したぞ」
村下 「...って、また勝手に決めないで下さい博士!」
来生 「まあ、そう言うな村下君。このサヤエンドウは”美笹”という品種で、約50日程で収穫出来る非常に優れた成長力を持った...」
村下 「はいはい、分かりました。早速やってみましょう」

 

 

9月19日
来生 「それでは、始めようか村下君」
村下 「はい、前回と同じに鉢底土を敷いて、プランター用の土を入れて...っと」
来生 「また、今回も小さなプランターだな」
村下 「え〜?でも、サヤエンドウは根っこを育てるんじゃないから、いいじゃないですか」
来生 「まあ、確かにそうだが...。おっと、今回は蒔きすぎてはダメだぞ」
村下 「分かってますよ。5個づつ2列で蒔いて計10個にしておきます」[写真1]
来生 「よしよし、それでは土を被せて、水撒きして、今日は終了だ」
村下 「...出来ました。今回は失敗しませんように」

 

 

9月26日
村下 「見て下さい博士!今回は順調に発芽しましたよ!!」[写真2]
来生 「ほう、村下君もかなり手馴れてきたな。...しかし、これでは面白みに欠けるような気もするが...」
村下 「え?博士何か言いましたか?」
来生 「あ...いや何でもない」
村下 「でも、前列の方は発育が悪いですね。今回も間引きした方がいいですか?」
来生 「いや、待つんだ村下君。今回は株の間隔も十分に取ってあるから、無理に間引きしなくても大丈夫なはずだ」
村下 「了解しました」

 

 

10月5日
村下 「いやー、順調すぎて恐いくらいですね。あたしって、園芸の天才かも...」[写真3]
来生 「ふふふ、それはどうかな?」
村下 「え〜、何か問題あるんですか?」
来生 「よく見てみたまえ、村下君、蔓がのびはじめているだろう。支柱を立てて蔓を誘引しなければ、変な方向に育ってしまうぞ」
村下 「そ、そうなんですか?でも、なんで最初から言っておいてくれないんですか?」
来生 「それは、多少失敗した方が面白味があるから...あ...いや、前にも言ったが失敗は、身をもって体験しないと、本人の為にならないからだ」
村下 「う〜ん、何か引っかかるけど、その通りですね。支柱立ては早速やっておきます」
来生 「うむ。頑張るんだぞ、村下君」

 

 

10月13日
村下 「どーです、博士。これでバッチリでしょう?」[写真4A]
来生 「うむ、まあいいだろう。...おや?こ、これは!?」
村下 「えっ、また何か失敗してるんですか?」
来生 「そうではない、村下君。ここをよく見てみるんだ」
村下 「どこですか〜?...ああっ!!これって、もしかして蕾ですか?」[写真4B]
来生 「そのとおりだ。しかし早生種とはいえ、思っていたよりも成長が早いな。さすがは私が選んだ品種だ」
村下 「んも〜。それって自画自賛ですよ、博士」
来生 「それはともかく、この分だと予定よりも早く収穫できそうだな」
村下 「楽しみですね!」

 

 

10月24日
村下 「そんな訳で10日ほど経ちましたが、花はおろか早くも実が付きはじめました」[写真5A、B]
来生 「う〜む、予想以上の早さで成長しているな。恐るべし”美笹”」  
村下 「他の所にも、ドンドン蕾が付きはじめてますね」
来生 「よし、ちょっと遅くなったが、液肥をやってみようか」
村下 「液肥?...って何なんですか?」
来生 「文字通り液体の肥料の事だ。このアンプルを土の中に刺し込むのだ。本当は蕾がつき始めた頃に、やらなければならなかったのだが...」 
村下 「あー、なんかこういうの見た事ありますね。じゃあ早速刺し込みましょう」[写真5C]
来生 「これからたくさんの実が付き始めるから、サヤエンドウも栄養補給しないとな」
村下 「博士もよく栄養ドリンクとか飲んでますけど、アレと一緒ですね」
来生 「...それはちょっと違うぞ、村下君」

 

 

11月6日
村下 「博士、そろそろ収穫しましょう!」
来生 「よし、やってみたまえ村下君」  
村下 「それじゃ、とりあえずこの4つを...」[写真6A]
来生 「ふふふ、何か気が付いた事はないかね村下君?」
村下 「何って...あ、サヤエンドウにしては実が大きすぎるような気が...」
来生 「その通りだ、村下君。サヤエンドウは実の膨らみが目立たないうちに収穫するのがベストなのだ。ちょっと収穫が遅すぎたようだな」
村下 「ううっ、また失敗ですか?」
来生 「まあ、そう落ち込むな村下君。まだ、収穫は始まったばかりだぞ」
村下 「そ、そうですよね!実や花もまだいっぱい有りますしね」[写真6B、C]
来生 「その意気だ、村下君!」

 

 

11月20日
来生 「さて二週間経過したが、どんな具合だね村下君?」                                  
村下 「もう、バッチリですよ博士!!いつでも収穫OKです」[写真7A]
来生 「よし、それでは使えそうな物を取ってみようか...」
村下 「う〜ん、ちょっと小さめですかね。どうですか博士?」[写真7B]
来生 「いや、前回も言ったがサヤエンドウは、このぐらいで収穫するのが普通なのだよ。...うむ、今回は非常にいい感じに仕上がったな。よくやったぞ村下君」
村下 「本当ですか博士!?嬉しいです!!」
来生 「とりあえず、サヤエンドウ編は大成功と言う事で終了しよう」
村下 「分かりました!ところで、このサヤエンドウ食べないんですか?」
来生 「そうだな...村下君、何か作ってくれるかね?」
村下 「えっ、あたしが作るんですか?(汗)」
来生 「期待しているぞ、村下君」

村下 「...とまあ、そんな訳でお味噌汁にしてみました」[写真8]
来生 「ふむ、上出来だ村下君。やるな」
村下 「具はお豆腐に油揚げ、そしてサヤエンドウです」
来生 「では早速いただこうか。(ズズズ...)うむ、いい味だ」
村下 「ありがとうございます博士!!」
来生 「この調子で、次回も頑張るんだぞ村下君」
村下 「まかせて下さい!それでは第3回でお会いしましょう」

 

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