野外観察４０

村下	「今回の『野外観察』も重信町の愛媛県緑化センターからお送りします」
来生	「さて、歩きまわってはみたものの適当な観察素材が見当たらないな．．．」
村下	「何か同じような木が多いですしね～。あ、あれはどうですか博士？実が生っていますけど」
来生	「おお、あれは『カクレミノ』だな。今回はあれにするか」
村下	「『隠れ蓑』？それって木の名前なんですか？」
来生	「村下君が想像しているのは、おそらく『着ると姿が隠せる』という伝説のアイテムの方だろうが、れっきとした樹木の名前だ。『カクレミノ』はウコギ科の常緑樹で庭木としてよく植えられているな。」
村下	「そうなんですか。それにしても何でそんな名前が付いたんですか？」
来生	「葉の形が前述のアイテムに似ているからという説と、葉が密集しているから身を隠しやすいのでそう呼ばれているという説があるな。まあ、どちらが本当かは分からんがな．．．」
村下	「形が似ているって．．．どういう形なんだか（汗）．．．あれ？隣も同じ木なのに葉の形が違うような．．．」
来生	「いい所に目を付けたな村下君。『カクレミノ』の葉は老木は普通の形だが、若木は隣の木のように三つから五つに裂けているのだよ」
村下	「なるほど『ヒイラギ』と同じようなパターンですね。老木になると葉のトゲが無くなるという．．．」
来生	「うむ、そんなところだ。村下君にしてはよく覚えていたな。」
村下	「んも～またバカにして～（怒）」
来生	「さて今回の植物クイズに行ってみようか。『ヒイラギ』の樹皮を傷つけると樹液が出てくるのだが、これを何に利用するか知っているかね？」
村下	「え～と．．．（汗）カブトムシやクワガタムシを取る為とか．．．」
来生	「残念ながらそれは『クヌギ』だな。答は例によって右下にあるぞ」
村下	「．．．それにしても、いくら植物が多いとはいえこの緑化センターばかりに来ていたらここでもネタ切れになってしまいそうですね」
来生	「まあ、そうだな。しばらくはここに頼らないで『野外観察』を行うことにしようか」
村下	「そうですね、そうしましょう」
（おわり）