「重なる葉」




あの日から僕は 変われたのだろうか?
苦しみを絶ち切るため 選んだ道であったのに

いつかは笑って振り返れると
時が経てばそうなると あの時は信じていたのに

この葉がやがて 土へと帰ってゆくように
時が経てばこの想いも 心から落ちてゆけばいいのに

けれど君への想いは

止めど無く舞い降り
つもるだけ つもって
闇へと僕を 押し潰してゆくだけ



あの日から君は 変われたのだろうか?
苦しみを絶ち切るため 選んだ道であったのに

この葉がやがて 春へと身を捧げるように
土壌へと溶けて 新しい息吹を産めばいいのに

されど君への想いは

止めど無く舞い降り
つもるだけ つもって
闇へと深く 押し潰してゆくだけ



子供のような無邪気さで愛した
大人のふりをして離れた
本当は何も変わっちゃいないのに

変わっちゃいないのに...



この葉がかつて 紅く身を焦がしたように
想うだけ想って 落ちてゆければいいのに

けれど言葉重ねるたび

中途半端なやさしさが
つもるだけ つもって
互いのやさしさ 奪ってゆくだけ


もう枯れているはずなのに...


その葉は刃となって
今でも 震えるたび


心 傷付けてゆくだけ
















No.53へNo.55へ


back