METEOR STREAM  〜Happy Moment〜
 
                 
『カップルイベント開催時刻まであと5分となりました!!参加するカップルはそろそろ開催場所、ダンスホールに集まって下さ〜い!!参加料なんて取らないから、気軽に参加してくださいね〜。繰り返しま〜す』
再びセルフィの声で放送が流れた。
「…ね、スコール、参加しない?」
仲直りをしてから少し歩き回っていた2人はそのカップルイベントの開催場所のすぐ側まで来ていた。
「…そうだな、参加するか」
リノアの意見にスコールが賛成する。
「そうと決まったら行こーーーっ」
「!!」
リノアがぐいっとスコールの腕を掴み、ダンスホールへとフルスピードで向かっていった。
 
華やかな雰囲気のダンスホールは綺麗に掃除され、美しく輝いていた。
「あ、お二人さんもやっぱし参加するんだね〜」
2人の目の前に立っていたのは先程まで掃除をしていたらしい、アーヴァインだった。
「……掃除してたのか?」
「そ〜だよ」
「お疲れさまっ」
リノアがアーヴァインに、にっこりと微笑む。
「いやいや、大したことじゃないよ〜。セフィのお役に立てるだけで僕は嬉しいんだし〜」
「あんたは参加しないのか?」
「僕?セフィが忙しいから無理かもね〜」
「そうなの?残念だね」
「いやいや僕はセフィと一緒に居れるだけで大満足だよ〜」
アーヴァインがニッコリと笑みを浮かべ、頭を掻いた。
「ほらほら、僕に構ってるとイベントが始まっちゃうよ」
「あ、ああ」
「じゃーね」
「うん。楽しんでね〜」
アーヴァインが手を振って、2人を見送る。
『これからカップル限定のダンスパーティを開催しま〜す』
7時になったらしく、セルフィの放送がホールに響き渡った。
『心ゆくまで楽しんで下さ〜い』
セルフィのその言葉が終わると、ホールにあの時と同じ曲が流れ出した。
「…なんか思い出すなぁ…スコールと、会った日のこと…」
「…俺もだ」
リノアとスコールが手を合わせ、ダンスを始める。
「スコールってばダンスしたこと無いって言ってた癖にしっかり覚えちゃったもんね、ダンス」
リノアがくすっと吹き出す。
「どうした?」
「いや、あのね…」
スコールがリノアの顔を覗き込む。
「スコールが私の胸間違って触っちゃって慌てて逃げようとしたり、誰かとぶつかったりしたの思い出しちゃって」
(まだ覚えてたのか…)
リノアが肩を震わせて笑いを必死にこらえている。
「それは……仕方ないだろ…ダンスなんてしたこと無かったんだから」
スコールが少しムスッとした表情を浮かべる。
「ごめんごめん、そういえばスコール、任務あったんじゃないの?」
「ああ、急にキャンセルになった」
「あ、そうなの?」
リノアがきょとんとした表情でスコールの瞳を覗く。
「あんたは?サイファーと一緒だったんだろ?」
「あ!!それなんだけど、なんで一緒だったって知ってたの?」
不思議そうにリノアが尋ねる。
「サイファーが直接言いに来た」
「え!?アイツが?」
「ああ」
スコールが頷く。
「で?なんでサイファーと離れたんだ?」
「あ…それはね…」
リノアが少し俯く。
「アイツ、スコールの悪口言うし…」
「おごってくれたりしなかったからか?」
「えっ!?なんで分かるの?」
リノアが驚きの表情を見せる。
「わかるさ、それくらい」
「………やっぱりスコールの悪口は許せないよ。スコールにだって良いところ沢山あるのにグチばっかり言ってさ……」
リノアが頬を膨らませる。
「あ!!!」
何かに気づいたようで、リノアは粋なり顔を上げた。
「見てスコール、流れ星!!」
リノアの指差した空を見上げる。空にはいくつもの流れ星が流れていた。
「………ホントに、あの時みたいだな」
「………うん。綺麗だね」
しばしの間、2人の間に沈黙が流れた。音楽も最高潮に達していく。
「……スコール…大好きだよ」
「ああ…俺も…リノアが好きだ」
周りの人々がダンスをしていたり、流星郡に見とれている中、2人は愛を確かめ、唇を重ね合った。流れ星は2人を祝福するように美しく流れていく。
               
THE END


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管理人の感想
(注:あくまで管理人、個人の感想ですので皆さんの感想とは違うかもしれませんので)
k’rさんから頂いたFF8小説第三作目です^^ほんといつもありがとうございますm(_ _)m。さて、お礼も終わりまして感想ですが 今彼スコールと喧嘩をしてつい元彼サイファーの元へ行ってしまったリノアにどうなる事やら(サイファーはそれほど乗り気でなかったけど もしや恋愛感情がこれから再燃か?)と思いましたが、それに気付いたキスティス先生、サイファーと協力して二人の関係を修復させると は・・・キスティスにとってはそのままサイファーとリノアのよりが戻ったりしたら自分にスコールへのチャンスが出来るのに・・・う〜ん、 そこはさすが大人の女性・・・ってところですね〜。ところで余談ですが、サイファーに協力してくれたお金(リノアの慰謝料?←違うって^^;)を払って ましたが、その後サイファーがそのままそのお金でキスティスを誘ってどっかのバーでスコールとリノアのことネタにして飲んでたり(笑)